先生と迷い猫

 

感想

猫が好きな方、静かな映画が好きな方、変わり者のおじさんが好きな方にはぜひ、見ていただきたい映画です。

主演のイッセー尾形が持つ、ユーモラスな偏屈さが存分に発揮された作品です。

一人芝居で名を馳せた役者さんならではの存在感です。

イッセー尾形演じる元・校長先生に対して、最初は「面倒くさいおじいさんだな」と思っていましたが、映画鑑賞後には「こんなにも優しくて寂しくて、愛おしい人だったのか」と胸が熱くなりました。

こんなにも愛おしい人を残してこの世を去った校長先生の奥さま(もたいまさこ)は、どんなに心残りだったことだろうと思うと、涙が止まりませんでした。

 

イッセー尾形の周囲を取り巻く人々のお芝居も素晴らしいです。

染谷将太の、気怠そうでいかにも現代の若者といった雰囲気、個性的な存在感があるのに必要以上に出て来ない感じが、とても好きです。

北乃きいの自然体な感じも良かったです。

特筆すべきは、美猫俳優・ドロップちゃんのかわいらしさと演技力?です。

イッセー尾形と並ぶ、素晴らしい主演俳優です!

肉球をフニフニ、毛並みをなでなでしたくなります。

 

ストーリー自体は、静かに進みます。

派手な演出もなく、ドッと笑うような場面もありません。

物語の鍵となる出来事も、さらりと描かれていきます。

その淡々とした視点に皮肉と優しさと、日常を感じました。

日本のどこかの街の一角で起きている出来事をそっと覗き見ているような、そんな映画です。感想