マジカル・ガール

 

感想

やたら勿体ぶったテンポと、スタイリッシュすぎる画面構成を目にした冒頭。。

どうせジャパニーズ・アニメを題材にしたようなサブカル臭プンプンのB級映画なんだから、なにアート映画ぶってんだ!ちゃっちゃと進んでくれよ!と思っていたのですが…。

すみません…。

本当に正真正銘のアート映画でした。

ノロノロとしたショットの長さは、ちゃんと情報に「注視」させる上で必要不可欠な間であったし、スタイリッシュな画面構成も観客に与えて良い情報と与えちゃいけない情報を選別するために自覚的にやっていたことだとわかります。

ようするに、ただのこけおどしではなく、すべてに意味があり、画面の中の情報量の多さに気付いてからは、ひとときも目が離せない芳醇な映画的体験ができました。

それでいて、難解なアート系映画にありがちな「なんか美しい映像と雰囲気でごまかしてる」という感じもなく、ちゃんと根幹となるストーリー展開は力強く、エンターテインニングであり、興味の持続という意味での推進力を最後まで維持させています。

余白の多さ、その匙加減も絶妙。

『マジカル・ガール』とは誰のことだったのか?マジカルとはそのマジカル??蛇の部屋では一体なにが?少女は部屋でなぜ泣いてたの?お父さんが聞けなかったラジオの内容は?あのパズルの足りないピースが象徴するものは?先生とバルバラは過去に何があったの?

それらが観客にとって、「イミフ。知らね。」と突き放してしまうようなわけのわからないものではなく、「おそらくこうなのかな?」と観客に想像させる程度の、良い塩梅の情報量で提供してくれています!

この調節が巧すぎるし、センスありすぎ!感想